長引く子供の咳心配ですね。
子供の咳って長引くなぁと感じませんか。
何故なかなか止まらないのか、
その原因を探ってみたいと思います。
お子さんの咳が心配な方に、
少しでもお役に立てればと思っています。
咳に効く食べ物って何?
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- なぜセキが出るの?
- 咳の特徴
- そのセキ何の病気?
咳と呼吸器系の病気の種類
セキの原因は何?
子供の咳は長引きやすい
咳の音と期間をメモする
なぜセキが出るの?
咳は人間の防御反応です。
空気の通り道である気道
(口から肺の部分)に異物があると、
体はそれを排除しようとして咳が出ます。
空気が通る道。
鼻から肺までの道を指す。
上気道と下気道に分けられ、
上気道は鼻腔と咽頭の上部を指し、
下気道は喉頭、気管、気管支を指す。
咳が出る原因は?
咳の原因となる
体にとっての異物は、
病原体(ウイルス、細菌等)、
痰、ほこり・ダニ、花粉
が代表的です。
病原体(ウイルス・細菌など)
↓
気道の粘膜に付着・感染
↓
体は病原体を排出しようとする
=咳(乾いた咳)
↓
気道粘膜からの分泌物が下気道に降りる
=痰(たん)
↓
痰を押し出そうとする
=咳(湿った咳)
子供は咳が長引きやすい
子供は大人より気道の抵抗力が
弱いので炎症になりやすく、
気道が敏感な状態が続き
咳が長引く事が良くあります。
痰の出し方も上手ではないので
気道を更に刺激してしまいます。
気道が過敏になっていると、
空気が乾燥していたり冷たかったりするだけで
咳が出てしまったり、
運動をしただけでも咳が出てしまいます。
咳の音と期間をメモする
子供を病院に連れて行った時、
咳の特徴を的確に伝える事で、
医師が原因を見極めやすくなり、
適切な対処をして貰えます。
メモを持参するといいですよ。
◆ 咳の音
医者に必ず聞かれるのが、
「どういう咳をしていますか?」
「乾いた咳ですか?湿った咳ですか?」
という質問。
これは、咳の音を聞いてみると分かります。
• 乾性咳嗽(かんせいがいそう)
コンコン咳。
よく『空咳』とも言われます。
咳をしても、痰などが出てこない為、
長い間続くと大変苦しい感じの咳です。
乾性咳嗽は、風邪の初期症状で
のどがイガイガするなどの、
上気道の炎症の時に出ます。
• 湿性咳嗽 (しっせいがいそう)
ゴホゴホ、ゴホンゴホン、ゼーゼーの咳。
痰を伴う咳の事です。
湿性咳嗽は下気道の炎症のサインです。
鼻水が喉のほうから落ちて
湿った咳が出る場合もあります。
また、気管支炎や肺炎のサインでもあり、
痰の色が黄色や緑色の場合は特に注意が必要。
痰についての詳しい説明はこちら
痰で苦しむ赤ちゃん・子供の痰をどうやって出しやすくする?
◆ 咳が続く期間
咳がどれくらい長く続いているかで、
その咳が急性か慢性かどうか
便宜上分類されます。
• 1~3週間未満で落ち着く咳 → 急性
• 3~8週間続く長引く咳 →
• 8週間以上続く咳 → 慢性
例えば、気管支炎は咳が続く期間で
急性気管支炎、
遷延性気管支炎、
慢性気管支炎、
反復性気管支炎(年に4回以上くり返す)
と呼ばれます。
咳と呼吸器系の病気の種類
◆ かぜ症候群・普通感冒(ふつうかんぼう)
一般的に風邪といわれるのがかぜ症候群。
ウイルス性で鼻や喉からの感染が多く、
鼻炎や咽頭炎の症状がでます。
咳はその後に出始めることが多いです。
◆ インフルエンザ
普通のかぜと同じウイルス性ですが、
インフルエンザの方が症状が酷くなったり、
全身に関節痛、筋肉痛、怠慢感が表れ、
38度以上の高熱が出るのが特徴です。
特に子供(乳児、幼児)は咳が悪化して、
気管支炎、肺炎、副鼻腔炎の合併症を伴う事が多く、
重症化しやすいので、注意が必要です。
インフルエンザかどうかの検査は15分程度で出来ます。
◆ クループ症候群・喉頭炎(こうとうえん)
上気道のウイルス感染から
気管の入り口にある喉頭が
炎症を起こします。
生後6ヵ月から5~6歳の小児に最も多く、
犬がケンケン鳴くような空咳が続きます。
症状が酷くなると呼吸困難を招く事もあり、
その場合は緊急治療で速やかに
吸入処置が必要となります。
◆ 急性気管支炎
普通の風邪が悪化して、
気管支にまで炎症が及んだ場合に起きます。
ウイルス性の感染が原因の場合が多く、
始めは発熱・乾いた咳、
次第に痰が出る湿った咳へと
変化するのが特徴です。
膿性痰や高熱がある場合は
細菌性の可能性もあるので、
抗菌薬が処方されます。
◆ 肺炎
感染症からなる肺炎は、
ウイルス性と細菌性のものに分けられ、
その原因となる種類も色々あります。
病原微生物の種類により、
細菌性肺炎、
ウイルス性肺炎、
非定型肺炎に分けられます。
咳以外に発熱や
多呼吸(呼吸数や深さの増加)の症状も現れたりします。
最近、良く聞くようになった
マイコプラズマ肺炎は非定型肺炎の一種。
◆ 百日咳
百日咳菌による呼吸器感染症。
咳が約100日続くことからこの名前がつきました。
2歳未満の子供が感染するとひどくなり易く
、また、6ヶ月未満の乳幼児の死亡率が高いという統計があります。
3種混合ワクチンに含まれていますが、
免疫の持続期間は4年から12年な為、
最近では大人の感染が増えつつあります。
また、大人の場合は症状も軽い事があり、
知らない間に赤ちゃんや子供に感染してしまう事が問題となっています。
◆ 副鼻腔炎(蓄膿症)
鼻の奥の空洞、副鼻空内で炎症が起き、
膿が溜まり鼻水となって鼻から出ます。
鼻水が前に出ないで、
鼻の奥から喉に垂れる事を後鼻漏(こうびろう)と呼びますが、
これが痰となり湿った咳となります。
副鼻空炎は治りにくく長引く傾向にあるので、
咳も長引いてしまいます。
副鼻腔炎(蓄膿症)の場合は
耳鼻科の治療も必要となります。
急性副鼻腔炎については詳しくこちらに書かれています。
急性副鼻腔炎はつらい!風邪の黄色・緑色鼻水注意報
あとがき
咳で苦しくて辛そうな我が子を見ていると、
代わってあげたいと思うのが親心。
本当に何とかしてあげたい。。。
咳には上にあげた以外の病気が
潜んでいる可能性もあります。
あくまでも、お医者さんにかかる前の、
下調べや基礎知識としてお役立て下さいね。
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