白味噌か赤味噌。。。
味噌を買う時、
どれを買おうか、迷ってしまうことってありませんか?
実家では、信州味噌を使っていたので、
何となく、私が買うのも、信州味噌なんですが、
時には違った味噌を試して見たい!
でも、白味噌と赤味噌の違いについて
良く知らないし。。。
そこで!
味噌を買いに行く前に、
ちょっと、調べてみる事にしました。
特に、疑問だった白味噌と赤味噌の違いについて、
詳しくなろうと思います!
白味噌と赤味噌の色
白味噌と赤味噌の色の違いって、原料にあるのでは?
そう思った、私の予想は大間違い。
実は、原料によって、
白味噌と赤味噌が区別されるわけではなかったんです!!
味噌の基本原料は、
大豆、塩、水、そして米麹。
そうそう、日本で生産されている味噌の、
90%は米麹を使ったお味噌だったんです。
なので、今日は、米麹を使った味噌を例に話を進めて行きます。
同じ材料で出来た味噌。
どうして色が違うのかと言うと、
。。。もう予想がつきましたか?
そう、作り方がちがいます!
白味噌や赤味噌の色は、
- 大豆を茹でるor蒸す
- 麹の比率
- 熟成期間
この3つで決まります。
では、白味噌と赤味噌の違いを語るには、
味噌が作られるまでを知っていた方が
わかり易いですね。
味噌はこうやって作られる
<味噌が出来るまで>
① まず、米麹を作ります。
米を洗い、不純物を取り除いたら、
しばらく水に漬けます。
やわらかくなったら、米を蒸し、
そこに麹菌を植え付けて、
米麹となります。
↓
② 同時に、
大豆の下ごしらえも必要です。
大豆を洗い、不純物を取り除いたら、
しばらく水に漬けます。
やわらかくなったら、
大豆を蒸すか茹でて、
その後に、潰します。
↓
③ いよいよ味噌を仕込みます。
①の米麹と②の大豆、
そして、塩を一緒にまぜます。
木桶等に入れ、発酵・熟成の為に
寝かします。
発酵食品の味噌は、
こうやって作られるんですね〜♪
では、気になる、味噌の色。
- 白味噌は大豆をゆでる
- 赤味噌は大豆を蒸す
たった、これだけが大きな違いを招きます。
味噌の場合は、
大豆に含まれるのアミノ酸が、糖と反応することで、
茶褐色になり、赤味噌となります。
この茶褐色になる化学反応の事を
メイラード反応とか褐変(かっぺん)反応とよびます。
アミノ化合物と還元糖が加熱されると
褐色物質を生み出す反応のこと。
身近な例では、パンやご飯の焦げ、
肉や玉ねぎ等を焼いた時に、
茶色くなる反応があります。
メイラード反応が起こらない様に、味噌を作ると、
白味噌になり、
メイラード反応がより起こると、
赤味噌になります。
料理って、実験みたいで、ちょっとわくわくしますね♪
では、次に白味噌と赤味噌の
作り方の違いをまとめてみます。
白味噌と赤味噌の違い
〔白味噌〕
- 大豆の下ごしらえ:煮る
- 大豆と米麹の割合は1:2
- 白味噌の成熟期間は短い
白味噌の場合は、大豆の白い色を保つ為に、
大豆を煮て、メイラード反応を起こす物質が
煮汁に流れ出るようにします。
また、熟成の際にも、メイラード反応をなるべく
抑えるように仕込みます。
大豆の比率を下げる事で、メイラード反応が
起こりにくくなります。
白味噌の成熟期間は短いため、
メイラード反応があまり起こりません。
甘口は1週間程度で、
中辛は1ヶ月から3ヶ月ぐらいしか、
寝かせません。
〔赤味噌〕
- 大豆の下ごしらえ:長時間蒸す
- 大豆と米麹の割合はー般的には1:1
- 赤味噌の成熟期間は長め
大豆を蒸すことで、大豆のアミノ酸が、
大豆の中にしっかりと保たれ、
メイラード反応を促します。
蒸した大豆をたっぷり使い、
メイラード反応で赤い味噌となるようにします。
味噌がしっかり赤くなる様に、
赤味噌はしっかり時間をかけて成熟されます。
中辛だと、3ヶ月から1年ぐらいはかかります。
また、長い成熟期間は、塩分濃度が高くて、
コクのある赤味噌を作ります。
ちなみに、米麹を使わない、豆味噌は、
6ヶ月から2年も成熟させるですよ。
試したい白味噌と赤味噌の代表選手
さて、作り方が違う、白味噌と赤味噌ですが、
味にも違いがあります。
- 白味噌は甘み
- 赤味噌はコクがあり塩辛い
白味噌は麹の比率が多いので、甘みがあるんですね。
その反対に、時間をかけて成熟した赤味噌は、
塩辛く、栄養価も高いと言われています。
こちらの味噌分布図を見ると、
どの地域で、白味噌や赤味噌が作られているか、
わかって面白いですよ。
出典:http://www.tomoechan.jp/site/special/sp006/
白味噌は、主に、関西より南の暖かい地方で作られます。
有名な白味噌には、
- 京都の西京味噌
- 広島の府中味噌
- 香川の讃岐味噌
などがあります。
また、赤味噌が作られる地域は、主に、東北地方。
有名な赤味噌には、
- 青森の津軽味噌
- 秋田の秋田味噌
- 宮城の仙台味噌
- 福島の会津味噌
などがあります。
まだまだある、個性派味噌
今日は、白味噌と赤味噌の違いを見ながら、
全国の有名な味噌も、勉強しちゃいましたね。
その他にも、米麹の白味噌か赤味噌には、当てはまらない、
個性派が沢山あります!
例えば、、、
赤味噌なのに、甘みがある、江戸の甘味噌。
米麹ではなく、麦麹をつかった、
九州の白味噌は麦味噌で有名です。
そして、米も麦も使わず、
大豆だけで作る豆味噌は赤味噌になります。
東海豆味噌と呼ばれ、
特に名古屋の八丁味噌は有名ですね。
この豆味噌を調合してお味噌汁を作れば、
赤出しになります♪
そして、全国に広まっている、長野の信州味噌は、
淡色系なので、白味噌に分類される事もありますが、
味的には、辛口ですね。
今回、調べてみて、
試した事がない味噌が、沢山あるんだと知りました!
味噌の事ばかり考えていたので、
次回、日本に帰ったら、
全国の味噌を食べ比べしたいです!
あ〜でも、全国に旅行に行くお金がないので、
お手軽な、全国味噌セットで、味比べです^^
![]() 全国ネットの生放送の番組でスタジオ紹介したお味噌★北海道,新潟,宮城,長野,東京,愛知,京都,長… |
ちなみに、
調合味噌とは、2種類以上の味噌を合わせたり、
麹の種類を幾つか合わせて作った味噌の事を
指して言います。
あとがき
味噌は醤油に続き、
日本を代表する調味料!
ここ最近の健康ブーム、グルメブームで、
海外でも味噌は、
MISO(ミソ)とか
Soy bean paste (ソイビーン・ペースト)として、
親しまれています。
味噌汁無くしては、日本の家庭料理は語れない!
ここだけでは、とても語りきれない、
味噌の奥の深さを知って、
日本の味に誇りを持つ、管理人ペコなのでした。
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